取材雑貨・インテリア
紙・土・革の素材を生かし、日本のものづくりを形にする「KAKURA」
阪急富田駅から徒歩4分、JR摂津富田駅から徒歩7分。高槻市富田町の青空商店街にある「KAKURA(カクラ)」は、紙・土・革を使ったオリジナル製品を手がけるブランドです。1998年にブランドを立ち上げ、日々の暮らしに寄り添う道具を作り続けています。 革のノートカバーやキーケース、陶器など、店内にはさまざまな品が並びます。素材の風合いを生かした製品には、長く使うほどに変化していく楽しみもあります。 今回はKAKURAの誕生に込められた思いや、商店街でお店を続ける中で生まれた商品についてお話を伺いました。

日本の感覚と自然素材を、ものづくりに生かす
KAKURAの始まりには、「日本のデザインを形にしたい」という思いがありました。 代表は企業内デザイナーとして働いた後に独立し、1998年にブランドをスタート。紙や土、革といった自然素材を使い、手仕事を大切にしながら、日本人の感覚にしっくりくるデザインを考えてきました。 ブランド名にも、その思いが込められています。由来となったのは、自然素材を使い、手仕事で暮らしの道具を作るという先住民族である「KAKURA族」。その姿勢が代表自身の目指すものづくりと重なり、ブランド名に選んだそうです。
お客さんの声から、少しずつ広がった商品づくり
現在の場所に店を構えたことで、地域の人と直接話す機会が増えました。店頭で商品を見たお客さんから「こんなものはないの?」と要望をもらうこともあり、その声が新しい製品づくりにつながっていったそうです。 たとえば、最初は文具を中心に考えていたものの、「キーケースがほしい」といった声をきっかけに、商品が広がっていきました。お客さんとの会話から、作り手だけでは思いつかなかった使い方や必要とされる形に気づくこともあります。 「商店街にお店があることで、いろいろな要望を聞くことができました。それが商品化につながっていったんです」 店頭では、素材の色や糸を実際に見ながら相談することもできます。同じアイテムでも、革や糸の組み合わせによって印象は変わります。オンラインで商品を選ぶのとはまた違う、素材を確かめながら選ぶ楽しさがあります。一方で、作業の様子が見えるお店だからこそ、「入っていいのかな」「見るだけでも大丈夫かな」と感じる人もいるそうです。何か買わなければ入れないのでは、という思い込みから、近くを通っていてもなかなか入る勇気がなかったという声を聞くこともあるといいます。実際には、買わなくても気軽に見てもらえるだけでうれしいというのが店側の思いで、まずはお気軽に見ていただければ嬉しいとコメントもいただいてます。
革を使い切りたいと生まれた、オリジナルのクッション
KAKURAのものづくりを象徴する商品の一つが、周りの革をつないで作るクッションです。 革製品を作る過程では、形を切り出した後にどうしても周りの革が残ります。上質な革をできるだけ無駄にせず、使い切れないだろうか。そんな思いから、それらの革をつなぎ合わす製品を考え始めました。 革を一枚ずつつなぎ合わせる作業は手間がかかりますが、そうしてできた面には、革の色や表情が重なり合う独特の魅力があります。さらに、座り心地にもこだわり、長く座っても疲れにくい硬さを求めて、中材を探し、試作を重ねました。 なんとか生かしたいという思いから始まった工夫が、KAKURAならではの商品へと育っていったのです。残った革を生かす取り組みは、革の手縫い体験など、ものづくりの背景を知るきっかけにもなっています。体験は予約制で行われています。長く使われた製品に、ものづくりの手応えを感じる
代表がうれしいと感じるのは、以前作った製品を、長年使い込んだ状態で見せてもらえること。 使う人の暮らしの中で、革の色や風合いが少しずつ変わっていく。自分たちが作ったものが、時間を重ねながら使い手に寄り添っていると感じられる瞬間です。 遠方からオンラインショップで購入した人が、実際に店を訪ねてくれることもあるそうです。一方で、地元の人には「知っていたけれど、入るのに少し勇気がいった」という人も。素材に触れたり、色を選んだり、作り手に話を聞いたりできる場所として、近くに住む人にも気軽に立ち寄ってもらえたらと話します。 KAKURAでは、革の手縫いや柄付け体験も予約制で受け付けています。素材を選び、自分の手で形にする時間は、製品を眺めるだけではわからないものづくりの面白さに触れる機会になりそうです。素材の表情に触れながら、自分に合う一品を
KAKURAが作るのは、紙・土・革を使った暮らしの道具。素材の魅力を引き出し、使う人の声を取り入れながら、一つひとつの製品を形にしています。 気になっていたけれど、まだ入ったことがないという方も、まずは店内で素材や製品を眺めてみてはいかがでしょうか。革の色や糸を選びながら、自分に合う一品を探す時間も楽しめます。店名
KAKURA(カクラ)
住所
大阪府高槻市富田町5-1-20
アクセス
阪急「富田駅」から徒歩4分、JR「摂津富田駅」から徒歩7分
公式サイト
https://www.kakura.in





