高槻で27年、夫婦で積み重ねてきたコーヒー専門店「自家焙煎コーヒー マウンテン」

JR高槻駅の北側、芥川商店街に店を構える「自家焙煎コーヒー マウンテン」。 1999年の創業以来、夫婦二人でコーヒーと向き合い続けてきた自家焙煎コーヒー専門店です。 店内には、高槻の名前を冠した「高槻ブレンド」をはじめ、「ごちそうさまブレンド」「摂津峡ブレンド」、世界各地のコーヒーなどが並びます。 現在はコーヒー豆の販売を中心としていますが、もともとは喫茶営業も行っていたマウンテン。 時代の変化に合わせてインターネット販売にも取り組み、喫茶からコーヒー豆の販売へと軸足を移しながら、27年間、高槻で店を続けてきました。 そして取材で何度も感じたのが、マウンテンは単に「コーヒー豆を買う場所」ではないということ。 「苦いものが好き」「甘味がある方が好き」「どれを選べばいいかわからない」。 そんな相談をしながら、長年コーヒーに向き合ってきた専門店の知識まで含めて買い物を楽しめる場所です。 夫婦で店を始めたきっかけから、喫茶営業から現在のスタイルへ変化してきた背景、27年間で変わったお客様の買い物の仕方、そして店主が考える「専門店や商店街で買い物をする面白さ」まで、じっくりとお話を伺いました。

2026年9月15日JR高槻駅周辺まちポケ高槻 編集部
高槻で27年、夫婦で積み重ねてきたコーヒー専門店「自家焙煎コーヒー マウンテン」

公務員からコーヒーの世界へ。1999年に始まったマウンテン

マウンテンが創業したのは1999年。 店主はそれ以前、公務員として働いていました。 そこから定年後の仕事について考えるなかで、自分たちで商売を始めることを考え、選んだのがコーヒーだったといいます。 1999年というと、現在とはコーヒーを取り巻く環境も大きく違った時代。 スターバックスが大阪に進出したのが1998年。その翌年にマウンテンはスタートしました。 現在の高槻には大手のコーヒーチェーンから個人の自家焙煎店までさまざまな選択肢がありますが、当時は今ほどコーヒーを専門的に扱うお店が身近にある時代ではありませんでした。 そんな時代から、夫婦二人で店を続けてきたマウンテン。 取材時に「もう27年間一緒に夫婦二人でやってるんですか」と伺うと、 「定年なしなのでね」 と笑いながら答えてくださったのが印象的でした。 27年という年月だけを見ると、すでに地域の老舗と呼んでもおかしくありません。 しかし、芥川商店街にはさらに長く続く店もあり、店主自身は「うちならまだひよっこぐらい」と話します。 長く続けてきたことを必要以上に誇るのではなく、商店街の中にいる一つの専門店として、今も夫婦で店に立っています。

毎日焙煎する。27年間変わらないコーヒーへの向き合い方

マウンテンの公式サイトには、創業以来考え続けてきたこととして、「おいしいコーヒーとは何か」という言葉があります。 そのために大切にしてきたことの一つが、焙煎です。 コーヒー豆は、一度焙煎すればいつまでも同じ状態で楽しめるものではありません。 マウンテンでは、コーヒーを生鮮食品のように捉え、毎日焙煎することを大切にしています。 また、生豆も農作物です。 同じ名前、同じ産地だからといって、毎回まったく同じものが届くわけではありません。 だからこそ、生豆を選び、その豆と向き合い、状態を見ながら焙煎する。 公式サイトでは、良質な生豆を仕入れることはもちろん、焙煎によってコーヒーの持つ渋みを取り除き、クリアな後味に仕上げることへの考えも紹介されています。 さらに、マウンテンには「アドバンスド・コーヒーマイスター」の資格を持つ二人が在籍。 長く店を続けてきたから経験だけでやっているのではなく、今も新しい情報を学びながら、コーヒーについての知識を積み重ねています。 取材の中でも店主は、 「お客さんに満足してもらうように勉強したり、新しいのを教えたり」 と話していました。 27年続いていること以上に、その27年間、同じところに留まらず学び続けてきたこと。 それがマウンテンの大きな強みなのかもしれません。

初めてなら「高槻ブレンド」。迷ったら、まず好みを伝えてみる

マウンテンにはさまざまなコーヒーがあります。 それだけに、初めて訪れる方ほど、 「何を選べばいいんだろう」 と迷ってしまうかもしれません。 そんな方に店主がおすすめするのが、「高槻ブレンド」です。 高槻ブレンドは、苦味と甘味の中間に位置するバランスの取れた味わいで、初めてマウンテンを利用する方にも飲みやすいコーヒー。 「まずマウンテンのコーヒーを飲んでみたい」という方にとって、一つの入り口になるブレンドです。 そして、ここから好みに合わせて選んでいくことができます。 しっかりとした苦味のあるコーヒーが好きな方には、 「ごちそうさまブレンド」。 反対に、甘味を感じられるコーヒーが好きな方には、 「摂津峡ブレンド」や「ブルーマウンテン」。 つまり、初めからコーヒーについて詳しく知っている必要はありません。 「苦い方が好き」 「甘味があるものが飲みたい」 「普段はこんなコーヒーを飲んでいる」 その程度でも十分です。 むしろ、その好みを店主に伝えてみることから、専門店での買い物が始まります。

「おすすめは?」と聞いてもらえる方が嬉しい

取材の中で店主が繰り返し話していたのが、「専門店をもっと上手に使ってほしい」ということでした。 以前と比べると、自分で商品を選び、そのままレジへ持っていくお客様が増えたそうです。 もちろん、それも一つの買い物の仕方です。 インターネットで商品を検索し、口コミを確認して、自分で選んで購入する。 コンビニやスーパー、ネットショッピングが日常になった今では、ごく自然な行動でもあります。 しかし店主は、せっかく専門店に来たのであれば、 「こんな味のコーヒーありますか」 と聞いてもらってもいいのではないかと話します。 おすすめされたものが自分の好みと違えば、それも伝えて大丈夫。 お店側には、長年積み重ねてきた知識があります。 それを使わずに商品だけを選んで帰ってしまうのは、店主からすると少し寂しいことなのだそうです。

コーヒー豆だけではなく、「体験も一緒に買ってください」

店主の話を聞いている中で、マウンテンが大切にしていることを象徴するような言葉がありました。 「体験も一緒に買ってくださいっていう感じです」 専門店で買い物をする価値は、商品だけではない。 店に入り、商品を眺め、店主と話し、知らなかったことを教えてもらう。 そこから自分に合いそうなものを選び、家へ持ち帰って飲んでみる。 そして、 「これ、美味しかったな」 と思えたら、また店へ行く。 そんな一連の流れまで含めて、店主は専門店での「買い物」だと考えています。 「物を買うということもあるし、体験という意味があるんですよね。非日常の空間っていうのをお店は提供していて、そこで普段じゃない空間で買い物して、新しい知識が入ったり、知らないことを聞いたりして、買って美味しかったらハッピー」 効率だけを考えれば、インターネットで購入した方が早いものもあるかもしれません。 それでも、店に行かなければ得られないものがある。 マウンテンが考える専門店の価値は、まさにそこにあります。

喫茶店から、コーヒー豆の専門店へ

現在はコーヒー豆の販売を中心としているマウンテンですが、もともとは喫茶営業も行っていました。 しかし、27年間ずっと同じ形で営業してきたわけではありません。 時代が変われば、お客様の買い物の仕方も変わる。 店の周辺にもコーヒーを扱う店舗が増え、インターネットで商品を購入することも当たり前になっていきました。 そんな変化の中で、マウンテンもインターネット販売へ力を入れるようになります。 Amazonなどでの販売にも取り組み、徐々にネットでコーヒー豆が売れるようになったことから、喫茶営業をやめ、豆の販売と通販へ軸足を移していきました。 そして、その約1年後。 新型コロナウイルスの流行が始まります。 店頭へ人が足を運ぶこと自体が難しくなった時期に、それ以前から取り組んでいたネット販売が大きな支えとなりました。 「ネットをやってなかったら、もうちょっとやばかった」 と店主は振り返ります。 結果だけを見れば、コロナ禍を予測していたかのようなタイミング。 もちろん、そんな未来が見えていたわけではありません。 ただ、その時代に合わせて店の形を変えてきたことが、その後のマウンテンを支えることになりました。

「変わっていかないと生き延びていけない」27年間で感じたこと

店主は、店の変化を生き物の進化になぞらえて話してくれました。 恐竜の時代が終わり、環境が変化していくなかで、生き物も姿を変えていった。 商売もそれと同じように、環境が変われば店も変わっていかなければ続けていけない。 マウンテンも最初は店頭販売や喫茶営業を行い、そこからネット販売を始め、通販が伸び、喫茶を終了し、現在の形へと変化してきました。 「僕らがたまたま、うまいことちょっと変身できたというか」 店主はそう表現します。 ただし、その「変身」は一度で終わりではありません。 これから10年経てば、また買い物の仕方は変わっているかもしれない。 だからこそ、その変化自体を商売の面白さとして捉えています。 「これからもっと、10年経ったらもっと違って変わっていく。そう変わっていくのが楽しさが、もう商売だなと思います」 27年間続けてきた店から出てきたのは、「昔のやり方を守り続けたい」という言葉ではありませんでした。 変わらず大切にするものを持ちながら、変えるべきところは変えていく。 マウンテンの27年間は、その積み重ねでもあります。

ネットやAIの時代だからこそ、27年間の経験が強みになる

インターネットだけでなく、現在はAIを使えばさまざまな情報を瞬時に調べられるようになりました。 これからさらに便利になっていく時代に、地域の個人店にはどのような価値が残っていくのでしょうか。 取材でそんな話になった際、店主から返ってきた言葉が印象的でした。 「AIが答えを出せるのは、今ネット上にあることに対する答えですから」 そして、 「例えば27年、夫婦でやってるコーヒー屋のデータは、AIが持ってないんです」 27年間、実際に店頭に立ってきたからわかること。 数え切れないほどのコーヒー豆を見て、焙煎して、お客様の好みを聞いてきたから蓄積された感覚。 時代が変わり、店頭販売からネット販売へ変化してきた経験。 そうしたものすべてが、インターネット上に文章として存在しているわけではありません。 だからこそ、これまで自分たちがやってきたことを改めて認識し、それを強みにしていく。 もちろん、昔の経験だけに頼るのではなく、今も勉強を続け、新しい時代についていく。 その両方が必要だと店主は考えています。

10代から長年の常連まで。幅広いお客様と向き合う難しさと面白さ

マウンテンを訪れるのは、昔から通い続ける常連客だけではありません。 中には、創業当初から27年近く付き合いのあるお客様もいる一方で、10代をはじめとした若い世代のお客様も訪れます。 年代が違えば、情報の集め方も、商品を選ぶ方法も、店員との距離感も違います。 「どこにターゲットを持っていくか」 という難しさもあるといいます。 ネット販売では、ネットで購入する人に合わせた見せ方が必要になる。 一方で、実店舗には昔から通うお客様がいる。 その両方に向き合いながら切り替えていくことについて、 「難しく、面白い」 と話していました。 27年間続けてきたからこそ、変化についていく難しさも知っている。 それでも新しい世代を遠ざけるのではなく、どうすれば今の時代に合わせられるのかを考え続けています。

芥川商店街には、「その道のプロ」が店頭に立っている

マウンテンが店を構える芥川商店街。 取材では、マウンテンだけでなく、商店街そのものについても話が広がりました。 店主が感じている商店街の魅力は、それぞれの店に、その道を長く歩んできたプロがいることです。 「どの商店主もみんな結構長いんですよ。その道のプロフェッショナルが本当はたくさんいてるんですよ」 マウンテンも27年。 それだけでも十分に長い歴史ですが、芥川商店街には100年ほど続く店もあるといいます。 そして個人商店では、多くの場合、その店のオーナー自身が店頭に立っています。 つまり、商品について尋ねれば、その道で何十年と仕事をしてきた人から直接話を聞けることもある。 これは大型店やネットショッピングとはまったく違う、商店街ならではの価値です。 普段何気なく前を通っているお店でも、一歩入って話を聞いてみると、 「こんなに専門的なお店だったんだ」 と気づくことがあるかもしれません。

「家の近くにあってよかった」と思ってもらえる店に

店主が理想として話していたのは、決して大げさなものではありませんでした。 近所の人がいつものようにコーヒーを買いに来る。 飲み続けているうちに、ふと別の店のコーヒーを飲む機会がある。 そこで、 「全然ちゃうやん」 と気づく。 改めて調べたり店主と話したりしてみると、実は自分が普段利用していた店が、長年の経験と専門知識を持った店だったことを知る。 そして最後に、 「家の近くにあってよかった」 と思ってもらえたらいい。 店主は、そんな店でありたいと話します。 地域の専門店は、日常の中にありすぎて、その価値に気づきにくいものなのかもしれません。 だからこそ、まずは気軽に使ってみる。 そして、わからないことがあれば聞いてみる。 マウンテンが伝えたいのは、専門店だから身構えてほしいということではなく、専門店だからこそ頼ってほしいということでした。

初めての一杯から、自分の「好き」を探してみる

「コーヒーは好きだけど、豆のことはよくわからない」 そんな方こそ、一度マウンテンで相談してみてはいかがでしょうか。 初めてなら、苦味と甘味の中間でバランスが良く、飲みやすい「高槻ブレンド」。 苦味が好きなら「ごちそうさまブレンド」。 甘味が好きなら「摂津峡ブレンド」や「ブルーマウンテン」。 まずはそこから始めて、 「もう少し苦いもの」 「今度は違った香りのもの」 「前回のものが美味しかったので、似たもの」 と相談していけば、自分では知らなかったコーヒーに出会えるかもしれません。 マウンテンには、27年間コーヒーと向き合ってきた夫婦がいます。 その知識を「難しそう」と遠ざけるのではなく、ぜひ頼ってみてください。 コーヒー豆を買うだけでなく、店主との会話や新しい知識、自分の好みを知ることまで含めて楽しむ。 それが、マウンテンでの買い物の楽しみ方です。

店舗情報

パートナーPRテイクアウトJR高槻駅周辺
住所
〒569-1123大阪府高槻市芥川町2丁目8-21
アクセス
阪急高槻市駅から徒歩14分 JR高槻駅から徒歩5分
営業時間
【月〜土・祝】10:00~19:00
定休日
日曜、第2月曜
価格帯
¥1,000~2,000
駐車場
なし
自家焙煎コーヒー マウンテン

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